事業主さんと年内最後の打ち合わせを行いました。
第一期工事(6棟)は既に着工してますが、二期工事以降の約20棟の計画は右往左往しております。我々としては住環境として豊かな配置計画とプランを提示したいという思いがありますが、事業主さんとしてはきちんと採算が取れる事業性、はじめての試みという部分でのリスクの軽減を図りたいという思惑があります。その為、我々の提案より高い密度、ローコストを求められています。また、様々な方から意見を聞いているので、行くべき方向が定まりません。
通常の我々のプロジェクトも決して予算に余裕があるわけではありませんが、建て主さんと一緒に取捨選択をしていくので、必要なところには予算をかけ、そうでないところは思い切って削ぎ落とすことができます。ここがハウスメーカーさんとの大きな違いでもあります。今回はハウスメーカーさんが事業主さんで、住まい手の意見を聞けない分譲物件ですから、今までの我々のプロジェクトとはまったく異なります。
しかし、緻密なコストコントロールや事業性といったことは、車や家具など他の製品では当たり前のことです。建築家は、この部分をある意味では軽視、あるいは目を背けてきたので、過剰な労働時間となっているのです。このプロジェクトを通して今までちょっと目を背けてきたことにもチャレンジしようと思っています。
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