大手サッシメーカーY社の工場に製品検査に行ってきました。
建築工事は手作業の部分と工場製作の部分があります。サッシやガラス、設備機器などは工場で製作されるため、設計者や施工者でもその製造過程まで詳しく知っているわけではありません。そこで今回、製品検査の後、工場見学をさせて頂きました。
まず、アルミサッシは押出しで型材が作られます。このメーカーでは富山の大きな工場で作られ、全国の工場に配送しています。各地域ではサッシの種類によって工場が分散しています。今回訪れた福岡工場は引き違いと排煙サッシを製作しており、店舗用のフロントサッシは熊本工場で製作しています。効率を上げ、間違えを減らすため、分散してでもサッシの種類別に製作工場を分けているわけです。一軒の住宅でもこのサッシは福岡、このサッシは熊本、材料は富山というようになっています。
工場ではかなりオートメーション化が進んでいます。下の写真はデータ化された寸法に基づき自動切断しています。6mの部材を効率良く使用できるように、割付も計算するそうです。住宅用サッシで98%、ビル用サッシで85%の使用率だそうです。
切断した型材は、下の機械で端部の複雑な加工が行われます。機械が部材をつかみ両端の穴に差し込まれプレス加工で切断します。部材によっては5方向からの複雑なカットになるそうです。
加工された部材は、最後は人間の手で組み立てられます。機械を使いながらも最後は人間の手が必要というところに、何となく温かみや安心感を感じます。
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