久しぶりのトリプルヘッダーでした。
自宅を午前6時に出て、北九州空港へ。
スターフライヤーが出来て、本当に助かってます。
午前中は、新規の建て主さんに横浜事務所へお越し頂きました。雑誌を見られて興味を持って頂いたとのこと、大変有り難いです。現在お住まいの自宅の建て替えを検討されていて、場所は練馬区。実は中学、高校時代は隣の中野区に住んでいて、土地勘のある場所でした。ご主人は僕と同じで大の野球好き。今日は顔合わせでしたが、ご縁があることを願います。
午後3時からは、「大倉山の住宅」の建て主さんと打ち合わせ。1階RC造、2・3階木造の住宅ですが、細長く2階上部の半分以上が吹き抜けていますが、そこに梁が出ないようにしたいとのご要望があり、構造的に検討をしていました。いろいろ悩んだあげく、外部のブルコニーを拡大したり庇を設けることで解決できました。つまり、室内側で梁や火打ち梁として水平力を負担していた構造体を外に出したという訳です。大きな課題が解決したので、その他、細かな部分も打ち合わせさせて頂きました。これで実施設計がかなり進みます。
予定より1時間以上遅れて「逗子の住宅」のプレゼンテーション。ご自宅に大きな模型を持ってお邪魔しました。
建て主さんは、箱形の住宅で2階が張り出し、そこに駐車場を設けたようなイメージを持っていました。崖地で予算的にも厳しいので、木造以外の可能性はかなり低いと思われます。木造以外は、内装などがほとんどないスケルトン建築なら可能かも知れませんが、断熱性能がかなり落ちるので、この建て主さんの望みから外れてきます。
そこで在来木造の範疇に納まりながら、東の崖側に広がる林を最大限生かした提案をしました。仮のタイトルは「Forest of walls/壁の森」。バラバラに建てられて壁が、南と北に切迫して建つ隣家からの目線を遮断しながらも、光を採り入れ、また、ワンルームに近い室内空間に様々な場をつくりだしています。均質でない「ひと続きの空間」。用途を限定せずに「違った距離感を持つ場」。それは人工物ではあるけれども、東に展開する林と近い空間で、自然と建築の境界をあまり意識せずに繋がって行けば良いなあと思っています。
ご夫婦とも最初は戸惑っている様子でしたが、奥様は次第に提案に興味を持って頂き、最後はとても喜んでいられました。ご主人は思っていたものと違った案だったので、少し時間を掛けて見て頂くことになりました。
正直、ご主人の期待してた空間は手に取るようにわかっていたつもりですが、敷地条件、構造、コスト的に成立しそうもなかったので、そのような条件をクリアしながらも、もっと良い空間をつくりたいと思いました。
いつも良い意味で期待を裏切り続けたいと思っていますが、今回もそんな姿勢でこの案を提案させて頂きました。
少しお時間を置いてお話しすることになりましたが、不安と期待で一杯です。
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