当事務所ではスタッフも案をつくります。
今回は担当予定の京野君と新人の肱黒君が「富野台の住宅」の案を、そして山口県下関市の住宅案を岡田さんがつくり、事務所内プレゼンテーションを行いました。
スタッフも案をつくることには、いくつか理由があります。
1,僕とは違った視点で、テーマの設定やコンセプトを立てることによって、プロジェクトを広い視野で検討できる。
2,提案の時点から担当スタッフが関わることにより、実施設計や現場監理になっても、諸々発生してくる問題に対し、全体の流れの中で検討や判断ができる。
3,次世代教育。スタッフとして活躍していく人、独立して活躍する人、様々なスタッフがいますが、事務所によっては、修業時代に全くデザインや設計の経験をさせないところもあります。もちろん、実施設計や現場監理などの実務は経験しますが、クリエイティブな部分に関わらないと人材が育ちません。場合によっては、独立を早めたり、将来のライバルになったりと、事務所にとってプラスな面ばかりではありませんが、もっと広い視野で考えると、建築界にとって次世代を育てることは非常に重要なのです。
今回の提案は、経験が若いスタッフは、やりたいことばかりが先行して、実際の問題が山積みの傾向、経験があるスタッフは保守的で、問題はないけど魅力に欠ける傾向になりました。
自分自身にとっても、そのバランスがとても重要で、エキサイティングな案ほど、使い勝手や施工方法、コストなどをより慎重にクリアしないと、お蔵入りになってしまいます。
僕の案は、今まで試みたことがない空間構成ですが、今のところ大きな問題もないので、もう少し具体的に発展させたいと思っています。
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