東京では毎週末、多くのオープンハウスが行われています。
忙しい合間を縫って、勉強のため、なるべく参加しています。
昨日はアトリエ・天工人さんの「東向島の住宅]。土地はなんと17坪。
厳しい条件の中、無駄のないプラン、それを実現するためのさり気ない構造、そしてローコストに見えない素材選び。当事務所のプロジェクトと共通するところも多く、共感が持てました。
午前中は同じ設計者の日吉の集合住宅へ。
RC造の6世帯賃貸+オーナー住居。当事務所で明日、見積提出を行うプロジェクトと条件が似ているため、とても参考になりました。そして厳しいコスト条件も似ていて、少し勇気が沸いてきました。
次にスタジオナスカさんの「Meg Building」。
神宮前という最高の立地に建つテナントビル。我々から見るとかなりグレードが高く見えますが、見積調整には苦労したそうです。こちらも外壁にはいつも当事務所でも使う新漆喰「ファインヴォールデコ」が使われていました。土地が高いので、隣地との間は35cmで工事したそうです。GSパネルという断熱材付パネルを型枠にしてコンクリートを打設し、型枠を外さないという工法が取られていました。古谷誠章さん、師匠の渡辺真理さんとも少しお話しができました。
さすが神宮前。周辺には有名建築群。
幼い頃この辺で育ち、今も実家がありますが、改めて歩くと驚きです。楽しそうですが、ここに住むというリアリティを持てないのは、すでに九州人になってしまったからでしょうか?
しばらくうろうろ歩いていたら、インテンショナリーズの鄭秀和さんと再会。16年ぶりぐらいであったのですぐにわかってもらえませんでしたが、名刺を渡し、後日メールを頂きました。アメリカに留学する前に知り合いましたが、戻ってきたらとても活躍されていました。実は自邸とは知らずに写真を撮っていて遭遇。プライバシー保護のため写真は出しませんが、とても気持ちよさそうな建物でした。
すこし足を延ばして「レイカズン本社ビル」へ。
エキスパンドメタル(スチールのメッシュ)のような構造体で無柱空間をつくっています。以前から同じようなことを考えていたので見学に行きました。
学生の頃やスタッフだった頃は、建築マニアのような目線で建物を見てましたが、今は、どのような条件の中で、その建築家がとった戦略や回答はどうであったのか?そこから生まれる構造、ディテール、材料や品質、コストコントロールはどうされているのか?見る目線がだいぶ変わったように思います。
いずれにせよ刺激を受けることには変わりがなく、自らの活力になります。
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